奨学金と大学教育
久し振りのブログになるが、
最近いろいろなブログやTwitterで奨学金に関する記事が多く見受けられたのでそれに関して思うことを書いてみようと思う。
日本では大学に入学するにあたって、奨学金を借りる学生は非常に多い。
かくいう私も学部生のころは利子ありの二種を借りており、大学院に入ったときに利子なしの一種を借りていた。
卒業と同時に300万円以上の借金ができており、非常に大きい額だと思っていたが、いざ働き始めると100万円程度なら意外に簡単に貯金できることを知ったので、繰り上げで返済できそうだと今のところ思っている。
日本の奨学金は、基本的に二種(利子つき)はどんな人でも借りられる。
私は親は別に貧乏ではなかったのだが、兄弟が多く親からあまり金額面の援助を期待できなかったし、また理系で留年率も高かったためバイトをたくさんして稼ぐなど到底無理だったので仕方がなかった。
それだけの理由があっても二種にしかならなかったのだが、友人にずっと一種だが、自分より不真面目で親も別に金銭的に困っていないという人をたくさん見てきたので、いまだにその線分けはわかっていない。
よく2Chやその他インターネットでは勉強さえ頑張れば一種で利子なしや返済義務のないものを借りれるだろうというコメントを見かけるが、なかなかそうもいかないものだ。
さて、今回はそういったことを話したかったわけではなく、
あるコメントで
「就職してから奨学金を返済するために学生のうちにバイトをしてある程度貯金を作っておいたほうがよい」
というのを見かけたからである。
これはもちろん本末転倒だということはこんな記事をわざわざ見に来る人にはわかるだろう。
大学はあくまで勉学をするところであり、就職のための施設ではない。
それをわかっていない人が多すぎるのである。
最終的にゴールとして就職という道になったとしてもあくまで目的を忘れてはいけない。
私は大学でもそれなりに最低限の勉強や研究をしていたし、生活の負担にならないレベルで少しアルバイトもしていた。
しかし、今になるともう少しアルバイトを減らして勉強しておけばよかったと思う。
いざ会社に入ってみると周囲は学生時代まったく勉強も何もしてこなかった人が多く、少し驚いた。
しかし逆に友人やその他友人の会社の人たちはやはり普段から勉強する習慣がある人が多く、知識をつけることがいかに重要かを知っている。
学校教育では、勉強を「努力すること」「継続すること」「真面目さ」として押し出していると感じる。
それによって将来的に高収入を得られる確率が上がるなどとは教えない。
特に小学生や中学生のころはマジメな人がダサいという風習がある。
それを勉強することが真面目と全面に押し出してしまうと、モテるために勉強を辞める人も出てくるだろう。
いずれにせよ学校教育や親の教育として主体的に知識を付けることの重要さを解いていないと目先の利益にとらわれて奨学金を返すために学生時代からアルバイトに明け暮れてしまうのだと思う。
以上
日本の奨学金はこれでいいのか! ―奨学金という名の貧困ビジネス
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